前回このブログを更新したのは昨年夏、それから出産、そして居住地が北海道からミャンマーへと大きく移り、すっかり一年前には想像もしていなかった生活を始めております(^^
タイトルのとおり、私の出産話について書いてみようと思います。
というのも、自分の出産にはひとつテーマがありまして。笑
【フルート吹きは出産が得意と聞くが、本当なのか】
というのを検証したかったんですね。
なんの根拠もないのですが、なんだか出産いけるんじゃないか、という気がしておりました。
私の知り合いのフルート奏者の皆さんは、
「2回いきんだら産まれた」という方から始まり、「ブレスがすごく長くて驚かれた」とか(出産に呼吸コントロールはとても大事)、はたまた「陣痛も何もなく、トイレに行ったら急につるんと出てきた」という驚愕のエピソードまで。
最後の方は、もちろん即救急車を呼び、笑いごとではないのですが、、
ちなみに赤ちゃんが急に出てきてしまった場合、救急車が来るまでは高い位置で抱きかかえていたほうがいいらしいです。
まさかの緊急事態の参考までに。
さて、演奏会情報にも載せておりましたが、2023年7月30日に釧路市でソロのコンサートがありました。
このときまさかの妊娠9か月、正期産と言われる「今日から生まれても大丈夫ですよ」という時期にちょうど入った日でした。
しかしコンサートはなんとか終えたいと思い、それまで赤ちゃんが出てこないよう日々ひたすら安静にし、、
臨月の大きなお腹で、14時からの本番をなんとか無事乗り切りました。
ピッコロなんて吹いたから、本当に呼吸が苦しかった!
しかもソロのコンサートなので、MCも全て自分、さすがに辛い、苦しい、しんどい、なんでこんなことに。笑
赤ちゃん、一緒に頑張ってくれました👶
終演後は、たくさんのお客さまに、今何か月? 大丈夫? 予定日いつ? びっくりした、などとお声がけいただきました。
とにかく途中で出てくることなく無事終演し、これでもういつ生まれても大丈夫!
大きなお腹は苦しくて苦しくて、本当は早く出してしまいたい。笑
その夜、久しぶりにお散歩に行き、湯舟にゆったりと浸かりました。
20時半過ぎ、お風呂から上がると
ん?
何か出てきた? まさかね。
なんて思っていたら、やっぱり出てきてる!
これは破水だ!!
となり、すぐに病院へ電話し、入院セットを持って向かう。
病院に着くと、やはり破水とのこと。
この時点で陣痛は皆無。
破水をしているので、2日以内には産まなければならないらしい。
誘発剤を使っても2日後の朝まで何もなければ、帝王切開となるらしい。
まずは自然に陣痛が起こるのを待つ。
子宮口3センチ。
赤ちゃんは降りてきているらしい。
羊水はときおりじゃばっと出る。
22時半、なんとなく陣痛が始まる。
そんなに強くはないが、10分間に3回くらいは起こる。
助産師さんに
「いいね、順調だね」
と言われる。
23時前、陣痛はだんだんと強くなり、2分おきになった。
ナースコールを押す。
私
「もうほとんど2分おきなんですけどー」
助産師さん
「いい陣痛来てるね!産まれるときの陣痛はこんなもんじゃないから!
会話なんてできなくなるから!」
「今は内診したてで刺激されて間隔せまいけど、もっと強い陣痛になったら5分は開くから!
陣痛の合間に少しでも眠ってね!」
2分間隔の痛みで眠れるかい、なんて思いながら一人で耐えていると、
痛みはどんどん強くなり、
気付けば痛みの合間にうとうと、、
3分くらい開いてきたかな?
3分あれば眠れるのか。
0時を過ぎる頃には5分間隔に。
陣痛はかなり痛いが、私は「痛み逃がしの呼吸」というのをマスターしていたので、1分~1分半の痛みさえ逃せば大丈夫。
うとうと、、
日が変わった
1時半
痛みの質が変わった。
明らかに子宮口の刺激が強くなった。
寝ぼけながらナースコールを押す。
「多分もう開いてます。いてててて。。」
(初産だがなぜかわかる。笑)
助産師さん
「もう全開だね~すごいすごい
経産婦さんの進み方だ」
助産師さんもびっくり。
1:40
「分娩始まるからおいで~」と母に電話。
母は家で待機してくれていました。家から病院までは10分ほど。
分娩準備が整うまでひたすらいきみ逃がし。
早くしてくれー
準備ができたが、母はまだ到着しない。
「お母様待ちますか?」
と聞かれるが、
「いや、いいです。痛いので早く出します。」
笑
孫も5人目だからいいでしょう。
いきむタイミングと、いきみ方を教えてもらう。
まだ寝ぼけてるから、つい目を閉じてしまうが、目を開けなければ変なところに力がかかり
顔の血管などが切れちゃうらしい。
教わったとおりの姿勢で、目を開け、息を止め、いきむ。
途中
「息吸って」
と言われるが、私のブレスは存分に余っている。
いきみが途絶えないよう、素早く吸う。笑
いちいち
「今いきんでいいんですか?」
と確認しながらいきむ。笑
会話は全然できる。笑
赤ちゃんは順調に出てきているようだ。
途中、母も到着した。
最後の2いきみくらいは間に合った。
もう出るところだったので会陰をちょきんと切り
(うちの病院は初産婦さんは切る方針)
噂どおり、切っても痛くない!
なんて思っていると
「もう次産まれるよー」
やっと出していいのかと思い(いっぺんに出すと裂けるらしいので、徐々に出していた。初産だがコントロール可能)、
特大のブレスで赤ちゃんが出てくるまでいきむ。
2:12 可愛い可愛い息子の誕生です👶
最後はお医者さんがお腹押してくれて、にゅるんと出てきました。
低い声で泣いて、かわいいかわいい💕
息子もがんばりました!
スーパー安産。
助産師さん
「経産婦さんみたい。経産婦3人目の出産だわ。」
「フルート奏者の呼吸は長いのね!
吸って!って言ったけど、吸わないほうがいいのかと途中で気付いた」
とのこと。
今日のコンサートのピッコロと比べたら、このくらいのブレスの長さはなんでもない。笑
さて、
ソロコンサートの12時間後には出てくるという、伝説の出産となりました。
チェロ奏者の友人から
「出産前ぎりぎり本番部門、ぶっちぎりの1位です」
とお墨付き。
そんなわけで、以上が私の出産記録でした。
検証結果としては「フルート吹きは出産が得意!」と言いたいところですが、こればっかりは本当にそれぞれだと思うので、元気に生まれてきてくれただけでも本当にありがたいことですね。
ただ、出産の際にブレスコントロールは必須なので、そこのところは管楽器奏者の方は比較的得意かもしれません。
普通、呼吸は無意識にするものですが、それを意識的にコントロールして行うのが管楽器奏者の仕事ですから(^^
よく
「お母さんのフルートが聴きたくて出てきたのね(^^♪」
なんてお声をいただくのですが、
現在の息子、フルートを見ただけで泣きます。
普段ほとんど泣かない子なのに。
フルートをもう聴きたくなくて出てきたのでは?
と思う今日この頃(^_^;)